「君の名は。」を鑑賞する。

「生まれ変わったら東京のイケメン男子にしてくださいー!」
「その願い、叶えてしんぜよう。キュア、プラパパッ!」

本当に新海さんがこの脚本(ホン)を書いたのか?
無常観と云うかもののあはれと云うか、
「ほんに人の世といふはままならぬものよのう。」
「げにも、げにも。」
みたいな煮え切らん作風で、人間には興味ないんだとばかり
思っていたのに…。
神木隆之介くんはこんな役ばっかだな。
逆か。
こんな役の神木くんばっかり見てるんだな。

以下ちょっとばかりネタバレ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天頂で崩壊した彗星の核がそんなまっすぐ落ちてくるかなー。
と思いはしたものの、大カタストロフまでは実に楽しめた。
殊に前半のとりかえばや物語のテンポの良さには唖然とした。
主人公二人の生き生きとした表情。
それを支える美しい背景。
場所がズレているだけでなく、時間も微妙にズレていることに
気付くあたりからの断絶と復帰。
正に内的なベクトルから走らざるを得なくなるドラマツルギー。
見事だった。

だけに、隕石落下から変わった未来を生きる二人が出会うまでが、
クドい。
むしろこっちのまだるっこしさの方が本来の新海節とも思える。
でも今までの新海作品なら、自分の常識に押し流されて、相手の名を
問うとこまでいかなかったろう。

観客はこの二人が濃密な時間を育んできたことを知っているんだから、
いきなり抱きついたって文句は言わない。その後、
「えっと…誰だっけ?」でも良かったろう。

新海監督はいっつも自作が不本意な受け取られ方をしてる、実力が
不足してるみたいな事をおっしゃるが、今回のこれはどうだったのだろう。

直球ストレートだったのか、ちょいと粋なフォークボールだったのか。
シナリオが初稿からこの形だったのかが気になるが、
素晴らしい作品だった。


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「ガールズ&パンツァー劇場版」を鑑賞する。

ネタバレは…あってもなくても一緒だろ!この映画は!

…焼き直しと云えばこれもTVシリーズの焼き直し。
「全国高校選手権に優勝すれば廃校は止めると云ったな、あれは嘘だ。」
文科省の汚い掌返しに唖然とする高校生達。
廃校取り消しを求めて、今度の相手は大学選抜チームだ!
しかも大洗戦車部八両対大学生チームは三十両で殲滅戦!
あり得ない!

だが!しかーしッ!

…燃えるのぉ。女の子ばっかで萌えアニメかと思いきやおもいくそ燃える展開。
TVシリーズを観てればなお燃える。
昨日の敵が今日の友。強敵ほど頼もしい味方は居ない。
どの戦車戦も工夫があって面白い。
昔の戦争映画へのオマージュも見事だ。
戦車に詳しければそこも楽しいし、この映画ならではの引きも楽しい。
劇伴と音響も聞き所だ。
劇場で、何度でも観たくなる。
時間も短い。

なんと云う優良なコンテンツだろう。
面白かった。


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ひらめき至上主義。

ものを作る人は総じてそうかと思うのだけど、インスピレーションを
大事にする。理屈だけで話作ったり、絵を描いたり、作曲したりしても
大抵つまらないものしか出来ないので。

でもそれに頼るあまり手段が甘くなるとせっかくのひらめきが台無しになる。

ひらめきを得たら、ちょっと間を置いて、なぜそれが良いと思うのかを考える。
その良さを理屈付けしたら、次にどう表現したらその良さを最大限引き出せるかを
考える。
一番良いのはそれが何故良いのかを他人に説明することだ。
説明している間にひらめきが確信に変わる。
自分の中で体系化される。
さらに説明しやすくなる。

Zガンダム以降の富野アニメに足らないのはそこでないかと思う。
富野監督はあれこれ思いつくアイディアマンだけど、Z以前なら
スタッフになんでそうなるの?と説明を求められていたのではないかと。

ある程度実績を作った今は「監督のやることだからなんか意味があるのだろう」と
スタッフがよく判んないけどその通りやってしまう。
結果、よく判んないアイディアの羅列で終わる。

でもアイディア自体にはそれぞれ驚きがあるから、なんか得た様な気になる。
トミノカントク、スゲー!じゃなくて、そこは勿体ないと思えと。
聞けと。なんでそうなるのかを聞けと。

しかし集団作業の(金のかかる)仕事がそんな訳の判んない主導で進むのか、
と云う疑問はある。

せっかくの才能が空回りしてる感がある。

「ベイマックス」を鑑賞する。

素晴らしい。
ディズニーとも思えん。
なにこの面白映画!
こういうのを観ると、今ピクサーは何をしているのかと思う。
日本へのラブレターみたいな映画だから、
「ニッポン偉い!ニッポン凄い!」と自己拡張を謀っている
ニワカ右翼の皆さんにも受けるンじゃないかなッ。

以下ネタバレあり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冒頭からいきなりロボットの野良試合だ。
この国では闘犬や闘鶏の様に、ロボットの
殴り合いで賭け試合が行われている。
金儲けでなく、そこでの勝負にこだわる主人公ヒロ。
工学の天才である彼は自分のアイディアが通用する場が
欲しいのだ。
同じ様に工学の才がある兄タダシは、弟の天分がそんな
ところで使われるのが口惜しい。
諭したところで聞かぬ気の弟を自分の大学のゼミへ連れて行く。

場末でロボットバトルが横行する国だ。
そこには高い技術力の堆積がある。
タダシの大学は科学オタクの梁山泊だった…。

この一連の流れが素晴らしい!
無理な説明もないのに、物語に沿って彼らの背景が逐一
解って行く。

そこでのタダシの研究は人間をトータルにヘルスケアする
介護ロボット。その名もベイマックスだった。

ゼミでロボット工学の先人キャラハン教授に焚き付けられたヒロは、
一念発起して画期的なマイクロロボットの開発に成功する。
だが記念すべきそのお披露目の日、誰よりも彼を信じ、
励ましてくれた、大きな兄、タダシを失ってしまう…。

生きる意味も気力も失くしたヒロの傍らであのベイマックスが起動する。
「こんにちは。わたしはベイマックス。あなたの心と身体をサポートします」

なんだー!これ!素晴らしい!あらかじめ約束された物語!
語るべき時に語られる言葉!いい脚本は全てを凌駕する!

後半、兄の復讐に我を忘れるヒロの暴走と、悪役の悪の理屈がもっと
相似鏡の様に重なってくれると、もう間違いなく本年一の傑作だったのだけど、
もう一歩が足らなかった…。

それでも随所にスタッフの映画への愛、日本アニメや漫画への愛があふれてて、
初めてビッグヒーロー6が結成され、ベイマックスVer2として飛行プロップを
試すシーン。空を飛ぶ快感も然ることながら、足から火を吹く飛行イメージ。
なんでこれが鉄腕アトムで実現しないのかとッ!

心からリラックスしたヒロが足をプラプラさせるのを見て、同じ様に足を
動かすベイマックス。ふたりがバディになったと思えるシーンで、
「ベイマックス、もう大丈夫だよ」を口にすれば全部終わるのだと改めて
語られる流れ。そして絶望的状況で、たったひとつの冴えたやり方を提案する
ベイマックスにヒロがかける言葉は…。

本編中のキックアスであるフレッドが最後に知る真実も美味しい、スタッフロール
後のオマケまでピクサーっぽい見応えのある映画でした。

「さぁ!語ろうではないか、息子よ!」


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「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」を観てしまいました。

「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」を観てしまいました。
ご存知の方はご存知の様に、後ろに2199と付くのは
出渕 裕監督による翻案新作のTVシリーズ。その映画版ですね。
再編集版でなく新たに物語を起こしたとの事で行ってきましたが、
以下ネタバレあり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤマトが地球に帰ってない!
マゼラン雲を出たとこだって?
その後の話ではないんかいッ!

と云う事は…うわぁ沖田がまだ生きている。
古代守が居る様な気がするって、居るわいな!

ってそう云う話じゃないんだな。
冒頭に空間騎兵隊の斉藤が出てくるから
てっきり「さらば」的な話かと思ったら…。

この話の中ではガミラスとヤマトは講和しているので、
ほぼ無傷で残ったガミラス基幹艦隊と交戦せんで済む。
そこが出渕版で嫌なトコのひとつだったのだけど、
出て来たじゃないかッ。ヤマトを許さぬ漢が!
お前、生きとったんかい、バーガー少佐!

そして不穏な新兵器を携えたガトランティスの先遣隊。
ははん、ここはバーガー艦隊とヤマトが共闘するな。

この妙にものわかりのいい古代進もイヤなトコのひとつ。
古代のダメなとこはみんな南部が背たろうてて気の毒。

ああ、これは「スタートレック カーンの逆襲」と
「ミスター・スポックを探せ!」なんだな。
額に特徴のあるガトランティスの描写なんか
クリンゴンそのままじゃないか。立ち位置的には
ロミュランだけど。

宇宙人です、と云う記号に肌の色を変えるのは
お手軽な描写で、顔にドーランを塗りたくって
済ましていたのは宇宙大作戦の頃からそうでした。
ガミラス人やゼンドラーディ人の肌の色が違うのも
その流れでしょう。
でも日本では敵であるガミラス人の悲痛を描き、
ゼンドラーディ人に至っては最終的には味方に
なってくれます。
スタートレックでクリンゴンが士官として登場する、
ネクストジェネレーションが1987年制作。
世界的にもそこそこヒットした超時空要塞マクロス
愛・おぼえていますかが1984年制作なので、日本通
でもあったジーン・ロッデンベリーはこれを観ていた
のではないかと勝手に思い込んでいます。

生まれる事を製造と云い、生活とは戦争そのものだった
ゼンドラーディが、文化を知って地球人に味方してくれる、
この映画のクライマックスはとんでもないカタルシスが
ありました。

強敵が頼もしい同胞となる、まさに未知の世界です。

七色星団で信頼するエレク・ドメルと共に死ぬ覚悟で
臨んだ艦隊戦。無駄に生き残ったと悔やむバーガー少佐は
果たして宿敵ヤマトを前にして何を思うか。

戦馬鹿が死地を見つける、的な話は泣けますわい。
しかもその馬鹿に戦以外の生き方を示す。

正直沖田艦長が艦隊戦を前に病床から立ち上がった時は、
バーガー艦隊を撃てと命ずるのかとハラハラしましたが、
ロケットアンカーによる艦艇振り回しとか新TVシリーズでは
カットされた旧シリーズの名場面も再現し、あっちこっちに
いやらしい気配りを見せる出渕監督でした。

だから面白かったですって!


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「思い出のマーニー」を鑑賞する。

月末にはゴジラが公開されると云うのでその前に観てきました。
ホラー映画なの?といささか怖い想像を致してましたが、昔
NHKでやってた少年ジュブナイルシリーズが好きな人にはワクワク
だったんじゃないかな。

以下ネタバレ在り。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

米林監督は二作目も実に細かい演出でプレッシャーを感じさせませんでした。
すでにベテランの風格です。ミステリでもいけるんじゃないかな。

が、やはり脚本が今ひとつ弱い…。

事実の開陳から行方不明の孫の行く末を描いたタイミングは見事でしたが、
どうもその幻想を描くにあたり、入り江の村の現実感が足りない。
と思うのはやはり村人と杏奈の関係性、とくに村の子供達、チームリーダー
信子との対立が通り一遍だったから。何度も行き倒れてる杏奈の素行を見て
なんとも思わない大岩夫妻は理解があると云うより呑気なだけにしか思えない。
札幌での孤独感がこの村でも再現される恐怖、何よりそれが自分自身の態度の
結果だと弁えている杏奈のどんづまり感がしっかり出て来ないと湿地での幻想が
救いに繋がって来ない。
…そこは了解してるから村での描写が細かいのだろうけど、なんか現実感に
成長しないんですよ。久子さんとかいらなかったんじゃないかな…。

謎の廃屋で出会った不思議な少女、幻想だ、想像の産物だ、と思いながら
重ねる逢瀬。
信頼する友の裏切りと和解。
あそこはやはり事前に信子との和解を入れて欲しかった。
信子なら怒りながら許してくれたろう。
あのデカい顔で腕組みしながら「許す!」と。
そう宣言する姿を描いていてくれたら、
杏奈がマーニーに与える許しにも説得力が出てくる。
誰よりも大切な友だ。裏切りに怒りながら仁王立ちで許せたろう。

独りだと思ってた、みんなわたしを置いて行くと。
でもそうじゃなかった。
怒ってくれる人、心配してくれる人、愛してくれる人に包まれてた。
それが事実の開陳で一挙に一本に繋がる感動!
それは悟りを得たかの様な心境だったろう!

あと一歩が足らなかった。
まぁわたしが読み取れなかっただけかも知れないと云う不安は置いといて。


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「ガンダムビルドファイターズ」を観了する。

うむぅ。実に面白かった!燃えた!

放送前の番宣では「血迷ったかバンダイ」「ネタ切れか黒田」とか
「プラモ狂四郎アニメ化かよ!」など散々な云われようだったのに、
いい具合に下馬評を裏切ってくれましたッ。

制作:サンライズ、監督:長崎健司、シリーズ構成:黒田洋介。
長崎さんはこれが初監督作品。脚本も手がける黒田さんは00ガンダム
もこなしたベテラン。

シリーズを並列して様々なモビルスーツが対戦するアイディアは
ターンエー的でもあるし、スーパーロボット大戦的でもあるし、
決して目新しいモノではない。
でもそこはバンダイが長年培って来たガンプラという資産と
それによる対戦と云う仕掛けが何重にも楽しめる展開を用意してくれた。

シリーズ当初ではモデラーとして充実するも、対戦で弱い主人公
イオリ・セイを通して世界観を納得させ、ガンプラにもガンダムにも
興味のないレイジの登場で対戦モノの醍醐味を描く。

モビルスーツにはそのデザインや能力にパイロットのキャラクタが
反映されている。モデラーとしての熱意と選択が物語にドラマを作る。

序盤で主人公たちの教導役ランバ・ラルが云う。
「所詮ゲームだ、いつ辞めたっていいんだよ。でもだからこそ真剣になれる。」

シリアスが圧倒的なガンダムシリーズでは対戦は文字通り命のやり取りで、
敗北すれば死ぬ。物語と云う運命に翻弄され悲惨な目に遭うキャラクターたち。

生身の格闘と違い、戦っているのはあくまでプラモデル。
戦場の風がしないと云う批難はここでも有効だけど、それだけに戦略、展開、
技能、センスの切磋琢磨に集中できる。

大の大人が真剣に集中するゴッコ遊び。
先のランバ・ラルもそうだが本編では不幸な出会いでしかなかったキャラクタが
何人かここにも登場している。
圧巻だったのは第二十三話「ガンプラ・イブ」。
三代目名人カワグチとの決戦を先に控えて、セレモニーに興じるふたり。
会場にはガンダムシリーズの各キャラクターの姿が。
本編では憎み合ったり殺し合ったりした彼らがガンプラ作りに勤しむ姿はまるで
ヴァルハラのようだった。
親の愛を得られなかったVガンダムのウッソ・エヴィンが両親に囲まれ、
互いに憎み合って戦場に爆散したF91のカロッゾ・ロナが娘や妻に向ける優しい眼差し。

ソレを指している訳ではないが、名人が語る「いい景色だ…」のセリフ。
これまでの熱闘が物語に昇華した瞬間でした。

熱い!

結局名誉や誇りを重んじるレイジの正体やアリアンと地球の関わりも不明なまま
だったけど、往年の活劇では他所からやって来た風来坊はニヒルに去るのみなのだ。
そこで全ての問題の解決と誓約を叶えて。

ドラえもん然り、ブースカ然り、そしてシェーン然りなのだッ。


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「劇場版TIGER&BUNNY The Rising」を鑑賞する。

今月末には待望の「キックアス2」も封切られると云うので、
タイガー&バニー劇場版第二作目を観て来ました。

制作サンライズ、監督は米たにヨシトモさん。
あれ?さとうけいいちさんじゃないんだ。

物語はTVシリーズの後日譚で完全新作。
二部リーグヒーローとして復活したタイガー&バーナビーだったが、
NEXT能力が減衰している虎徹と違ってバーナビーは一部リーグヒーローとして
十分やっていける現役ヒーロー。自分と居ることがバーナビーの将来を
閉ざしているのではないかと思い悩む虎徹。そこへマーベリックの後がまとして
アポロンメディアのCEOに就任したシュナイダーから一部リーグ復帰の打診が来る…。

これはネタバレと云っていいのかどうか、

まず今回の物語はウロボロスの話ではない。
またルナティックと虎徹の因縁は解決しない。
さらにシュテルンビルト建設に関して今まで
触れられなかった昔ばなしが挿入されている。

以上の点で減点にならないのであれば、本作は十二分に楽しめる娯楽映画である。

特に虎徹とバーナビーのこころの移り変わりが丁寧に描かれているし、
他のヒーロー達の描写も盛りだくさんだし、本編の縦糸スーパーヴィランの背景も
唐突とは云え、きっちりしている。
タイトルの元ネタになった「バットマン・ライジング」を観てないから
比べ様はないけれど、T&Bのファンには嬉しい映画になったんじゃないかな。

TVシリーズ同様に本作でも虎徹を通して、ヒーローとは何かが語られる。
特別な能力なんか無くったって、その心根がすでにヒーローなんだよ。
そこはキックアスとも通底していると思う。

それだけに真っ向対立するルナティックとの正面対決が観たいんですな。
三作目があるかどうかわかりませんが、期待したい所です。


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「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」を鑑賞する。

今日は「ゼログラヴィティ」と観ようと映画館へ行ったが、
すでに公開終了していて「アイドル@マスター輝きの向こう側へ!」を
観て来た。

うむ。良かったんじゃないかな。

本編はTVアニメ版の後日譚。彼女らもすっかり売れっ子になってて、
メンバーの中には海外から引きが入る娘も居る。
そんな中、横浜アリーナっぽい会場での総出演ライブの企画。
何万人も入る小屋での開催に、バックダンサーとして
ミリオンライブの面々も参加するが、まだ駆け出しの彼女らは
キャリアを重ねて立派になったアイマスメンバーのハードさに付いて行けず…。

アイドルマスターの魅力と云えば、窪岡俊之さんの生き生きとしたデザイン、
そしてメンバーの群舞ですが、TVアニメでは手書きのタイミング全開で
大変魅力的だった群舞が今回は流行りのCGに。カメラはグルグル廻りますが、
ダンスの魅力と云う点ではちょっと平坦。CGで頑張って来たプリキュアのEDに
一歩遅れをとった感です。

踊りと云えば東映には森やすじさんと云う大変な上手な方がいらっしゃいましたが、
わたしどもに衝撃的だったのがTVアニメ「うる星やつら」のOP、ED。
南家こうじさんと云うアメリカンな絵を描かれる方の、あの流麗なダンス!
近年ではやはり「涼宮ハルヒの憂鬱」のEDでの見事な群舞でしょう。
実際あの後辺りから困難な群舞シーンに挑戦する作品がグっと増えた気がします。
マクロスフロンテイア、ラブライブ、AKB0048など群舞そのものを売りにする
作品も増えた中、その先鞭の一端を担ったこの作品で、そこが落ちるのはちとつらい。

とは言えTV版ではその無名時代から描かれて来たアイマスメンバーの成長ぶりに、
実の娘のソレを眺める様な感慨を覚えました。
まだ若い彼女らがこれからどんな苦難と屈辱を味わうのかと思うと765(ナムコ)プロ
の将来も危ぶまれますが、宝塚歌劇団の様に強い絆で結ばれた彼女らなら、存外
洋々と乗り切るかもしれません。

しかし貴音さんの正体が描かれる話はあるのかなー?


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「風立ちぬ」を鑑賞する。

いい映画だった。
多分ネタバレはない。

物事に真剣に打ち込んだ経験のある人なら
みんな泣けるんじゃないかな。

宮崎駿、スタジオジブリ九作目の映画。

黒川と云う、三菱で堀越の直属の上司になる人が、
堀越の斬新な設計概念を聞いて風を感じるシーンがある。
つまんない漫画や映画だとその気持ちを隠そうとするのだけど、
部長に「面白かったなー」と問われ「はいッ、感動しました!」と
素直に認める。

映画には全編にこの風と素直さがあふれている。

愛しい人が喀血して倒れたとの報を聞いて、汽車に飛び乗る堀越。
名古屋から代々木までだ。
当時だと半日以上かかったろう。
汽車の中でやり残しの構造計算を続ける堀越。
図面に雫が垂れる。
堀越は泣いているのだ。
だが計算の手は止まる事がない。

なんという一途。
なんという情熱か。

宮崎アニメの抱擁シーンはいつも情熱的なんだけど、
今回観ててふっと既視感を覚えたのが戦後のイタリア映画。
離ればなれの恋人達が骨も砕けよとばかりにヒシっと抱き合うイメージ。

またイタリアの航空技術者ジャンニ・カプロニがいい役で出てくるンだ。

良かったなぁ。
自民党が圧勝するなどの暗い世相を忘れさせて頂きました。
この順番で本当に良かった。

あとせっかく東宝なのだから「庵野秀明(新人)」は入れて欲しかった。


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