「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」を観てしまいました。

「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」を観てしまいました。
ご存知の方はご存知の様に、後ろに2199と付くのは
出渕 裕監督による翻案新作のTVシリーズ。その映画版ですね。
再編集版でなく新たに物語を起こしたとの事で行ってきましたが、
以下ネタバレあり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤマトが地球に帰ってない!
マゼラン雲を出たとこだって?
その後の話ではないんかいッ!

と云う事は…うわぁ沖田がまだ生きている。
古代守が居る様な気がするって、居るわいな!

ってそう云う話じゃないんだな。
冒頭に空間騎兵隊の斉藤が出てくるから
てっきり「さらば」的な話かと思ったら…。

この話の中ではガミラスとヤマトは講和しているので、
ほぼ無傷で残ったガミラス基幹艦隊と交戦せんで済む。
そこが出渕版で嫌なトコのひとつだったのだけど、
出て来たじゃないかッ。ヤマトを許さぬ漢が!
お前、生きとったんかい、バーガー少佐!

そして不穏な新兵器を携えたガトランティスの先遣隊。
ははん、ここはバーガー艦隊とヤマトが共闘するな。

この妙にものわかりのいい古代進もイヤなトコのひとつ。
古代のダメなとこはみんな南部が背たろうてて気の毒。

ああ、これは「スタートレック カーンの逆襲」と
「ミスター・スポックを探せ!」なんだな。
額に特徴のあるガトランティスの描写なんか
クリンゴンそのままじゃないか。立ち位置的には
ロミュランだけど。

宇宙人です、と云う記号に肌の色を変えるのは
お手軽な描写で、顔にドーランを塗りたくって
済ましていたのは宇宙大作戦の頃からそうでした。
ガミラス人やゼンドラーディ人の肌の色が違うのも
その流れでしょう。
でも日本では敵であるガミラス人の悲痛を描き、
ゼンドラーディ人に至っては最終的には味方に
なってくれます。
スタートレックでクリンゴンが士官として登場する、
ネクストジェネレーションが1987年制作。
世界的にもそこそこヒットした超時空要塞マクロス
愛・おぼえていますかが1984年制作なので、日本通
でもあったジーン・ロッデンベリーはこれを観ていた
のではないかと勝手に思い込んでいます。

生まれる事を製造と云い、生活とは戦争そのものだった
ゼンドラーディが、文化を知って地球人に味方してくれる、
この映画のクライマックスはとんでもないカタルシスが
ありました。

強敵が頼もしい同胞となる、まさに未知の世界です。

七色星団で信頼するエレク・ドメルと共に死ぬ覚悟で
臨んだ艦隊戦。無駄に生き残ったと悔やむバーガー少佐は
果たして宿敵ヤマトを前にして何を思うか。

戦馬鹿が死地を見つける、的な話は泣けますわい。
しかもその馬鹿に戦以外の生き方を示す。

正直沖田艦長が艦隊戦を前に病床から立ち上がった時は、
バーガー艦隊を撃てと命ずるのかとハラハラしましたが、
ロケットアンカーによる艦艇振り回しとか新TVシリーズでは
カットされた旧シリーズの名場面も再現し、あっちこっちに
いやらしい気配りを見せる出渕監督でした。

だから面白かったですって!


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