記事タイトル:「眠れる惑星」を読了する。 


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お名前: ななかん   
小学館刊、サンデーGXとかで連載してたらしい。陽気婢さんの長編、全四巻で完結。

確かにこの人がこんなに長い連載を続けたのは初めてなのかな。

面白かった。

けど人類を支配する睡魔の正体は結局わからず終い。
唯一科学的アプローチを試みていた尾美さんは睡魔の誘惑にまけて人体実験。
長く続くらしいロードマップから脱落。あおりで永井君も話の筋から脱落。
睡魔に支配された社会がこんな風に回復するとは思えないのだけど、
多分この次の変化は眠りの中で起きるのだろう。

なんとなくティプトリーの時分割の天使を思わせたけど、あとがきを読むに
ロメロの「リビング オブ ザ デッド」とマシスンの「オメガマン」に
強いシンパシーを覚えておられるとのことで原因なんかどうでもよいのかもしれない。

おそらく解決したところで夢と現実のうろんさ加減は変わらない訳だし。
秩序を是とする世界に、否やと問いかける不毛さ。
ポーやラヴクラフトの時代から何度も繰り返された議論じゃないか。

混沌か秩序かの二択ではなく、混沌もまた是、と云えるくらいの余裕は
いつになったら構築出来るのだろう。

それとも遠の昔に失ってしまったのだろうか。

ページ合わせに書き下ろされたらしい短編「ロスト・セクシャリティ」も
マシスンかダニエル・キイスを思わせる物悲しい物語。
ああジョバンニ。本当の幸いとはどこにあるのだろう。
[2008年2月20日 13時40分26秒]

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