記事タイトル:「宇宙戦争」を鑑賞する。 


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お名前: ななかん   
DVDが出たので、悪い評判だったスピルバーグ印の宇宙戦争を拝見。
なんですかな、このアナクロニズムは。
確かにこれでは…。ジョージ・パル版はちゃちな映画ですが、当時衝撃をもって
受け入れられたように思います。同様の位置を占めるのは難しいでしょうけれど、
スピルバーグほど上手い人にしてこれか。
トム・クルーズの問題なのだろうか。
親失格のクソ野郎が困難に直面して再生していく、という筋立てを語るには
説得力不足。トムさんがそもそもそんな低賃金労働者に見えない。
ダスティン・ホフマンやロバート・デニーロなら、チンピラを演じている時には
本当に街並にとけ込んで、どこにいるのかわからなくなるが、トムさんはなにをやってても
二枚目俳優なのだね。本人には汚れ役で挑戦しがいはあったのでしょうが、この映画では不必要です。

原作では没落する大英帝国の影が色濃く出ていましたが、アメリカがそこまで零落してるとは
作っている監督も見に行く観客も思っていないのではないでしょうか。
それともそこもスピルバーグ流の皮肉なのでしょうか。

トリポッドが三本脚であること、流言飛語が飛び交うなかで、大阪だけが反撃に成功した、という
デマの無意味な楽しさが評価対象でしょうか。
能力のある人が必ずしも快作をモノにするわけではない、という証左がまたひとつ増えたようです。

「インディペンデンス・デイ」が立派に見える。
[2005年11月11日 11時22分14秒]

お名前: ななかん   
漫画家の田中ユタカさんがベタぼめしておられた。
「映画でなければ表現できない。」
「でたらめな内容なのに観客を恐怖にひきずりこむ手腕。」
いやま、そーなんですけど…。
やはりわたしとしてはスピルバーグさんには、さらに上を
期待したいので、やはり。

悪夢と云えば、あのシーンは怖かった。
丘の稜線で米軍がトライポッドをくいとめようとしているところ。

丘の向こうではなんか激戦してるっぽいのに、避難民がなんでか
そっちへ流れていって、稜線でがんばってた最後の部隊が突撃
した後、紅蓮の炎と焼かれた装甲車と共に、トライポッドが姿を
見せる。
アメリカが負けたんだな、と納得したシーンでした。

核ミサイルが通用しない、ってのはインディペンデンスデ〜イに
使われちゃったから、避けたかったのでしょうな。

[2005年11月14日 22時51分18秒]

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