記事タイトル:「すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた」を読了する。 


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お名前: ななかん   
「すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた」
「すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた」

ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア氏の小説。
ハヤカワ文庫、なぜかFTで出版されてる。

メキシコ湾に面するキンタナ・ローはマヤ族の末裔の自治州なのだそうだ。
そこへバカンスにくるアメリカ人の老作家が耳にした海にまつわる不思議な話。

いつものティプトリーぢゃないか。
相手が宇宙人でないだけで。

歳を経る毎にアメリカナイズされていくキンタナ・ローが物悲しい。
最後のスキューバダイビングの話はありきたりと云えばありきたりだが、
むしろそうであって欲しいというティプトリーの希望なのでは。
つまるところ「エンド・オブ・エヴァンゲリオン」

ミステリーゾーンやアウターリミッツ、ウルトラQが好きな人なら
誰もが夢見る人類の終末。

ここしばらく読んだ中ではこういう話で成功していたのは
田中ユタカさんの「愛人」くらいかな〜。
諸星大二郎さんの「生物都市」とかな。

なんか懐かしい雰囲気がする、と思ったらこれが書かれたのは
80年代初頭なのだね。

[2008年1月29日 22時59分53秒]

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