「KICK-ASSジャスティス・フォーエバー」を鑑賞する。

「キック・アス:ジャスティスフォーエバー」パンフ
「キック・アス:ジャスティスフォーエバー」

基本的に焼き直しだったけど、正しい続編と云える。
以下ネタバレにつき注意。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
デイブが貧相なコミックヲタじゃなくなってるンだもんよ。
すんごいマッチョ。
なんだけど相変わらず弱い。
レッドミストが今回の敵役として悪党軍団を率いているんだけど、
別にダミコファミリーを継いだとかじゃなくてただのチンピラ集団。
ファミリーは叔父が牛耳っており、そいつはむしろクリスの暴走を煙たがってる。
だから話の構造としては規模が小さくなってるのね。
クリスが雇う殺し屋連中は漫画っぽくて笑えるけど。

前回の騒動の後、町にはキックアスに触発された自称ヒーローが溢れ返ってるが
本物の修羅場を見てしまったデイブは「危ないから」と云う理由で自粛している。

おい!止めてんじゃないよ、と思ってたらさすがお調子者、
やっぱり我慢ならず、ヒットガールに指南をお願いする。
ビッグダディの薫陶よろしきヒットガールの特訓は本式で、
デイブはメキメキ身体が出来上がって行く。

しかしヒットガールとして活動している事を養父に知られたミンディは、
普通の暮らしを望む養父の願いを受け入れ、デイブを突き放す。

取り残されたデイブはまたキックアスとして町のパトロールを始めるが、
それが死と隣り合わせであることを知っているのでパートナーを探す。
FBだかLINEだかで連絡を取ったドクターグラビティに紹介され、ヒーローの
互助会ジャスティスフォーエバーに入会するキックアスであった。

…なんか違う。
いや展開自然だし、カットも上手いから観てられるけど、違う!
あの後はきっとこうだろう、みたいな線をきっちり追っかけてくれるが、
驚きがない。何よりヒーローと云うものに対するあこがれがない。

その辺はジャスティスフォーエバーを主催する星条旗大佐(なんとジム・キャリーだ!)
がキックアスに成り代わって引っ張ってくれるが、彼の正義はとても一方的。
でも誰も…デイブですらそこを疑わないんだよね…。

ヒットガールの殺陣は今回も本気で、殺し屋に拉致られたキックアスを救うための
格闘戦は手に汗握りました。
またクリスに雇われたロシア女の殺し屋マザーロシアの馬鹿馬鹿しさは一級品。
クリスことマザーファッカーはレッドミスト以下の情けなさでキッチリ
役どころを押さえてくれました。
ハイスクールライフをエンジョイするんだと
普通の娘を演じようとするミンディとか、
子を思うデイブパパの献身にはこころ打たれましたし、
町に必要なのは仮面の青二才ではない、と云うラストは、
まぁ願ってた結末です。

でもなぁ、やっぱり孤独にそそり立つヒーローの背中…
その輝きを期待したいんだよ、いつの時代も。


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