「SFマンガ傑作選」福井健太編を読了する。

「SFマンガ傑作選:編福井健太」
「SFマンガ傑作選」福井健太編
創元SF文庫
編者:福井健太
出版:東京創元社
初版:2021年11月30日
購入:2021年11月30日
価格:1540円(税込)


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「SFマンガ傑作選」福井健太編を読了する。」への1件のフィードバック

  1. 読了日:2021年12月26日

    珠玉の名篇が一堂に。とのことだが手塚SFならもっと相応しい傑作が目白押しだろう!ただ本書が漫画が質的に変容していった70年代を中心にするとのことなので、そこはちょうど手塚スランプ期のひとつ。むしろ嫌味満載で自作品でもこき下ろす手塚の野心の深さに恐れ慄くべきか。どれも読み応えのある傑作揃いだが判型が小さい!読みづらい!とは言ってもこの頃の漫画はこの判型でも耐えられるので助かる。中でも圧巻は諸星大二郎の「生物都市」だ。何度読んでも興奮する目眩がするほどのSF感!初めてここら辺りの漫画に触れる読者さんは手塚、石ノ森、横山作品のイケてなさにロートルの悲哀を感じるかも知れないが、この人たちの真骨頂は50~60年代だから。むしろこの後半世紀近く現役で仕事があった事に驚かなイカン。編者からしてもう年下なので70年代傑作ならアレを入れんかい!コレを出さんかい!と注文もうるさくなる。年寄りのやっかみから星ひとつ減。

    収録作品は
    手塚治虫「アトムの最後」
    松本零士「ヤマビコ13号」
    筒井康隆「急流」
    萩尾望都「あそび玉」
    石ノ森章太郎「胎児の世紀」
    諸星大二郎「生物都市」
    竹宮恵子「ジルベスターの星から」
    山田ミネコ「冬の円盤」
    横山光輝「昆虫惑星」
    佐藤史生「金星樹」
    佐々木淳子「リディアの住む時に…」
    高橋葉介「ミルクがねじを回す時」
    水樹和佳子「樹魔」
    星野之宣「残像」

    星★★★★

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