「戦争は女の顔をしていない」3巻を読了する。

「戦争は女の顔をしていない」3巻
「戦争は女の顔をしていない」3巻
単行本
著者:小梅けいと/原作:スヴェトラーナ・アレクシェーヴィチ
出版:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
初版:2022年3月26日
購入:2022年3月26日
価格:1100円(税込)


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「戦争は女の顔をしていない」3巻を読了する。」への1件のフィードバック

  1. 読了日:2022年4月6日

    ウクライナ情勢が緊迫の度を深める中、待望の第三巻が発売された。第一話残された女たちの悲哀を聴取した話で軽くジャブを繰り出し、第三話パルチザンの斥候から聞いた話で重いストレート。楽しみの為だけに取り上げた子供を井戸の底へ放り込むドイツ兵。捕らえたパルチザンの手足を拷問でノコ引きした後生ゴミの様に捨てる。地雷避けのために人間の盾として行進させる。戦車で逃げ惑う子供達を轢き殺す。今まさにウクライナでロシア兵がやってることじゃないか。かつてナチにやられた事を繰り返してる。「やつらを殺せ、もっとも残虐な方法で」心に染み付いた憎悪は日常に戻った後もフラッシュバックして目の前に現れる。スターリングラードの攻防戦を生き残った看護兵が休暇で夫の家を訪ねると「人殺しの兵隊」と蔑まれる。お気に入りのレコードを割られ、大切な写真を燃やされる。戦場では何個も勲章をもらった英雄なのに。「こんな悲惨な思いをした後ならみんな労りあう平和な世の中になる」と信じて疑わなかったのに「また戦争?どういうこと?」暖かくなると何処からか血の臭いがする。「憎しみのための心、愛するための心が分かれてるとかありえないんだ。心はひとつしかない」畑から年老いた母が駆け戻ってくる。自分も駆け出す。再会、感謝しかない。

    星★★★★★

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