「戦争は女の顔をしていない」4巻を読了する。

「戦争は女の顔をしていない」4巻
「戦争は女の顔をしていない」4巻
単行本
著者:小梅けいと/原作:スヴェトラーナ・アレクシェーヴィチ
出版:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
初版:2023年3月27日
購入:2023年4月28日
価格:1100円(税込)


関連記事
「小梅けいと/狼と香辛料」関連項目


漫画記事一覧に戻る

「戦争は女の顔をしていない」4巻を読了する。」への1件のフィードバック

  1. 読了日:2023年5月7日

    戦闘が終わって塹壕へ戻ると男たちは待ち構えている。女が股を開くのを。「この二年間女の人を見た事がないんだ」「戦争中は何人もの男を咥えたんだって?」ペレストロイカによって国が開かれると新たな証言が次から次へと舞い込んだ。ひとつとして同じものがない。人の数だけ戦争の側面が現れた。歴史書には描かれない側面が。「戦争が終わった時誓った。二度と匍匐前進はするまい!」「共産党はわたしの誇りだ」通信兵が心臓を射抜かれて臨終を迎えていたまさにその時、逓信隊員が彼女宛の手紙を戦地に届けてくれた。「死んじゃいけないよ!」その場で読み上げる挺身隊員。親が子を思う暖かな手紙。誰もが思った。「奇跡だ…。」読み終わると通信兵は静かに息を引き取った。手紙をもらうような身寄りのない兵隊に逓信隊は架空の女の子からの応援の手紙を送った。「敵を倒し、国を守る、勇敢な兵隊さんへ」冬季野戦服は白いはずなのに戦地から送られてくる服は血で真っ黒になっていて、それが山の様に積み上がっていく。胸に穴の開いたのや足や手の部分が千切れているのを直していくんだ。今でも夢に見る。ナチスに包囲され隊は全滅、自分ひとりで突入に怯えている。どっちが現実なんだろうって。

    星★★★★★

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA