「ウォルト・ディズニーの約束」を鑑賞する。

「ウォルト・ディズニーの約束」パンフ
「ウォルト・ディズニーの約束」

アナと雪の女王を観ようかと行ってみたけど
随分混んでたので横のこの映画を。
映画「メリー・ポピンズ」の舞台裏。
原作者パメラ・トラヴァースとウォルトとの確執。

ウォルト・ディズニーって本人以外でフィクションは
初めてなんじゃないかしら…と思ったらやっぱりそうらしい。

うむ、素晴らしかった。
いい映画は脚本がいい。
脚本がいい映画は人物に人生がある。
60年代アメリカの美術も素晴らしかった。

エマ・トンプソン演じるこのトラヴァースが良かった。
英国流を鼻にかける嫌みな女史を見事に演じている。
トム・ハンクス演じるウォルト・ディズニーも良かった。
資料などに残るウォルトの抑揚を良く掴んでいる。
脇を固める俳優陣もいい。とくにお調子者の運転手ラルフ。
パメラのお父さんやディズニー映画を音楽で支えるシャーマン兄弟。

なんかこのスタッフで手塚治虫とかやってくれんかなー。
目を爛々と輝かせた石森とか藤子とかが椎名町にやってくるの。

監督ジョン・リー・ハンコックは初めて知る人だけど、
もとは弁護士をされていたらしい。脚本を読んで監督を熱望。
脚本のケリー・マーセルはもと俳優でリライト担当、
同じ脚本のスー・スミスが本編な訳だが、
それはトラヴァースの伝記を映画にでけんかと云う
イアン・コリーの企画によるものだった。

このきっかけから完成に至るまでがまたなんとも映画的でいい。
世界中で愛される「メリー・ポピンズ」
その生みの親であるトラヴァースのこだわり。
キャラクタに魅了され映画化を念願するディズニー。
そしてそのふたりの確執を映画にしようと奔走するスタッフ。

原題は「SAVING Mr.BANKS」と云う。
直訳すれば「銀行氏の救い」かな。
バンクス氏はもちろんメリー・ポピンズが
やってくるあの銀行家のバンクス氏のことだ。

もうね、このタイトルだけで愛があふれてくるね。


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