「Dr.スランプ」や「DRAGON BALL(ドラゴンボール)」などの人気作で知られ、世界中の多くのクリエイターに影響を与えた漫画家の鳥山明さんが亡くなった。68歳だった。
情報源: 漫画家の鳥山明さんが死去、68歳 「ドラゴンボール」で世界的人気 – BBCニュース
早すぎるだろう、と思ったが68か…。衰えた感じはなかったが急死だったのか。
直撃世代ではないので皆さんほどの喪失感はないが、ドクター・スランプの初回にはスゲェー奴が出てきたな!とショックを感じたのは覚えている。漫画の作法とは違うデザインのセンス。この人実は漫画なんか好きじゃないんじゃないの?と思ってたが、ドラゴンボールでの席巻はイヤイヤの仕事ではなし得ないものだった。まぁあるいは異常なまでのプロ意識か。実際好きな題材ではなかった様だし、その辺も単なる漫画好きの漫画家とは立ち位置が異なる。多分彼の漫画と共に育った人たちは「鳥山明なのに…なんで?」と思われている事だろう。わたしも手塚が亡くなった時には手塚の癖に死にやがってと憤ったものだ。今でもその時の穴は埋まっていないが、考えてみると手塚も別に直撃世代ではないんだよな…。なんでだろう?
この訃報で彼が世界に愛された漫画家の一人だったと今更知った。お悔やみ申し上げる。
直撃の要件は年代もあるだろうけれど、魂に届いたかどうかなんだろうな。シェークスピアやモーツァルトに激しく揺さぶられる事もあるだろうし、多くの人に支持される作品に何の感慨も湧かない事もあるだろう。
時代性で云えば「機動戦士ガンダム」は直撃だった。機動〇〇というタイトルになんか期待を抱いて観たOP。2001年のラストシーンから始まる勇壮なロボアニメの主題歌に盛り上がる高揚感。なのに冒頭は絶滅戦争の悲惨さとその後を語ると言う静かな展開。そしてザク・モビルスーツの登場。しかも同じタイプのロボットが一挙に三機。明らかに量産型で、チームを組んでる。痺れまくった。
同じ様に高揚してても観てる部分はそれぞれなんだけど、あの頃は「同じものを観ている」という仲間感があった。それが幻想に過ぎないと思い知らされた80年代でもあった。「Dr.スランプ」の連載はその丁度最初期に当たる。