SF短編集コンプリート・ワークス08「流血鬼」を読了する。

SF短編集コンプリート・ワークス08「流血鬼」
SF短編集コンプリート・ワークス08「流血鬼」
ビッグコミックススペシャル
著者:藤子・F・不二雄
出版:小学館
初版:2023年6月3日
購入:2024年2月24日
価格:1111円(税込)


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SF短編集コンプリート・ワークス08「流血鬼」を読了する。」への1件のフィードバック

  1. 読了日:2024年7月23日

    これも70年代後半。「耳太郎」テレパスもの。人の心が読める様になった少年はその裏腹さに猜疑心を覚え…。漫画描きに中心を置いたのが置いたのが上手い。盗作を疑われた彼に声を掛けたのは。「ユメカゲロウ」伝奇もの。未知の蜻蛉を求めて探す昆虫学者。山林火災がドラマチック。「考える足」読んだ事ない。駄洒落だけど、足が知能を持って反乱する。星新一っぽい。家庭教師の兄ちゃんがいい塩梅。「未来ドロボウ」読んだ事ない。これもウェルズのとりかえばや翻案。歳先の短い老人が若者の不安につけこんでその未来を強奪する。が、健康を取り戻した老人は人生のかけがえの無さを思い出し…。泣かせる。こんなラストを見たかった。「ぼくは神様」尋常でないツキに恵まれる少年。だがそれは確率調整機構の目に留まり…。目の前で友達が死ぬ、しかも原因は自分。「宇宙人」子供の頃は宇宙飛行士に成りたかった、だがあっという間に恒星間飛行を成し遂げた宇宙機構が探していたのは更に高度な文明で…。静かな破局。「老年期の終わり」冷凍睡眠で辿り着いた異星はすでに地球に開発されつくして撤退を始めていた。滅びゆく人類圏から未来を夢見て飛び立つ宇宙船。泣かせる。「うちの石炭記」異常に進化したゴキブリがその世代交代の早さから人間を追い越していくホラーSF。冷蔵庫が無くなった理由に思いを馳せる哀しき人類よ。「流血鬼」傑作だ。数の力が常識を塗り替える。マジョリティとなった吸血鬼からすれば人間は獣。パンデミックもの。

    星★★★★

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