記事タイトル:状況 


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お名前: ななかん   
コミケ前になると時間のありがたさを認識できる。
普段いかに人生無駄に生きている事か。
とりあえず本日の時点で完成原稿は三枚。
製本の時間を考慮しとかねーとな。
業務でもこんな真剣に時間割したことねーぜ。
製版の場合、進行のほどはお客さん次第だから、
時間はいい加減なものなのだけどね。
まず入らないし、入ればすぐくれ、というのが常だし、
まったく改善されないどころか年々要求が無体になっている。
一社を構えて運営するような仕事とは思えなくなってきたな。

[2006年8月3日 9時56分35秒]

お名前: ななかん   
一週間を切りましたが。
現在のところ、完成原稿は五枚。

製版の場合もうひとつ重要な点がある。
ふざけた話だが仕事が動けば損はまずない、という点だ。
これは製版に限ったことではなく、印刷・製本・配本を通してそういう
構造にある。
この場合リスクは誰が背負うのかと云えば、本屋と出版社なのである。
意地悪く云えば我々の業界はこの二つに寄生しているようなものだ。
本の奥付をごらんあれ。
製版や製本で会社名のあるのはマレだ。生産物責任を購買者に保証しないのである。
今は寄生主の体力が落ちてきているので、他業種に拡散しつつあるが、
基本的な考え方は全く改まっていない。新たな宿主を探しているのだ。

整理すると、動けば必ず儲かる仕事だが、のべつまくなしありつける訳ではない、と。

それでもその昔は、その道の専門家が技を磨いていたものだが、今はすべての分野で
リセットされつつある。年季の入った熟練者を飼うよりも、チョイスペックの
フリーターを使い捨てするほうが、「必ず儲かるのになんで利益率が低いのか」と
お悩みの経営者にはお値打ちに思えるようになったようだ。
結果、読者は品質の下がった悪本を前より高額で買わざるを得なくなる。
だが、品質の低下はさすがに体面が悪いので利用されているのがデジタル化。
デジタル化は全ての事象を平均化する。
匠の技と云えど数値に置き換えれば、再現は可能だ。
スイッチを押すだけならパートのおばちゃんでいい。
だから職人はいらない、という理屈になるのだが…。

[2006年8月5日 9時38分47秒]

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