記事タイトル:全体の総意 


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お名前: ななかん   
竹島を不当に占拠してる団体に「武力制圧しろ!」とか北朝鮮のミサイル脅迫外交に「国外でも爆撃すべき!」
とか、後先考えない威勢のいい発言が多い2ちゃん板で、保守系の政治家が徴兵制の可能性を論じたのに
対して、「近代戦の理解もない能無し」とか「経済的に無意味だろう」とか、合理的な意見が噴出するのは
それこそダブルスタンダードではないのか、と。
同じ人が同一の考えに乗っ取って発言しているとは限らないから、スタンダードが複数現れるのは
不思議でもなんでもないが、書き込みの数を考えるに武装容認、でも皆兵反対、つまりは傭兵による
国防を望んでいると捉えられる。

まず第一に考えて欲しいのは戦争そのものが非経済的な行為だということだ。
日本を敵対視している北朝鮮や仮想敵国扱いの韓国、中国があからさまに侵攻してこないのは、
自衛隊の武装や日米同盟を怖れているというよりも、割に合わないからだと思うのだ。

あれほどの大国アメリカでさえ、湾岸やアフガンのような一撃、撤収、みたいな戦争なら
一時的に儲かっても、イラク戦争の泥沼化や派兵の後始末で結局国力を削がざるを得なく
なってるじゃないか。経済が優先される内は散発的な小競り合いをちまちま続けるしか
ない、というのがこれまでの流れなのだ。戦国時代がそうなんだもの。
そして武力衝突は必ず国力を消耗する。
地力のない日本がこんな消耗戦につき合っていたら、資源と人員に勝る中国には永遠に
勝てない。だからやるなら、一撃で相手の中枢を無力化する程の大規模な戦争で決着を
図るしかなくて、先の大戦だったのだけど、どうもその辺の理解はあまりないような。

散発的な消耗戦なら職業軍人で事足りる、というのが多分2ちゃんの総意なのだろう。
日中戦争も最初はそうだったと云う事を忘れてはいかん。
交戦すれば着実に日本の国力を殺げる、と解っている相手がそうやすやすと撤兵して
くれますか?日清戦争の時はもう一歩でしたけど今はあの時より敵が強くなっているし。

国家をあげて大動員するような戦争は相手の殲滅、もしくは制圧を期さなければ
やっても意味はない。今はアメリカも中国もロシアもヨーロッパも、数日で終わらせられる
ヴィジョンが描けないから踏み出さないだけだ。

日本が憲法をかなぐり捨てて、戦争に参加するのなら、半島はおろか中国大陸を支配して
大東亜共栄圏を構築できる、というぐらいの構想を打ち立てないといかんのではなかろうか。
もちろん最終的解決は地球統一だ。

戦争のロジックってそういうものなんじゃないのかなぁ。
半島を支配するつもりもない、中国を制圧する気もない、アメリカがそうする気なら
協力は惜しみませんよ、というのが今の国策ですわな。
人の尻馬に乗って支配者を気取る、ほんに美しい国ですわ、いやほんま。

アメリカは自分の利益のためなら出血を厭わない国だ。
他国にもそれを強制する。
アメリカの利益は諸君の利益でもある、と。

日本もそれに倣って、非戦のためなら出血を厭わない。
他国にもそれを強制する。
何故ならば、非戦は全人類の利益に合致するから、ぐらい云って欲しい。
スローガンは「みんなで儲けまひょ。」

本当はそれも目くらましでしかないけれど。
全人類が等しく儲けられるはずがないから。
でも戦争による統一なんぞよりはマシ。
なにより人的損耗は極端に少ない。

先の大戦の最大の禍根は、優秀な人材を無数に失ったことだから。
残った馬鹿と卑怯者は結局それを学習出来てない訳だし。

[2007年7月17日 9時20分10秒]

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