記事タイトル:家族愛 


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お名前: ななかん   
無償の愛などと云うと一見美談くさいが、「愛憎」とまとめて語られるがごとく、
愛と憎しみは表裏一体だ。
自分の子供を救うためなら、他人の子供を殺すのにやぶさかでないなどという
盲目的な愛などは、質の悪い自己愛なみに迷惑である。

無償の愛が一般的にそうだと思われている、純粋な理念として存在するためには、
自分の遺伝子や自分の種族とは関わりない相手に対しても発動される必要がある。

爾の敵を愛せよ、とはそのための指針だと思うのだが、感覚的に理解できないし、
その実行はしばしば理想主義と揶揄される。
具体的には自分の妻が犯されて孕ませられ、娘を嬲りものにされて殺されても、
相手の強姦者を許す、という態度が求められる訳だが、そのような人格者ばかりの
種族が長生きできるとは、到底思えないのだ。

全人類が仏陀の域に達するには千年や二千年では足らないようだ。

[2007年4月17日 8時35分5秒]

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