記事タイトル:「夕凪の街 桜の国」を読了する。 


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お名前: ななかん   
「夕凪の街 桜の国」
「夕凪の街 桜の国」

「あんた被爆者と結婚する気か?」

栄えある文化庁メデ〜以下略、でコミックス部門の大賞を取ったと
腰巻きに書いてあるが、気にしない、気にしない。

素晴らしかった。
50年ほど前の広島市の情景と現代のそれが重なっていく様など
涙なくしては読めなかった。

自分が知らないはずの両親の出会いのエピソードなど、まるで
ジャック・フィニーかリチャード・マシスンのようだ。
それをファンタジーでくくらず、地に足の着いた視点で語るところなど
70年代の傑作漫画の味わいを思い出す。

まだ若い人のようだが、本物の輝きがある。漫画家とはこういう人たちの
ことを云うのだ、と思いたい。

[2005年4月6日 10時3分53秒]

お名前: ななかん   

でもな。
他に発表されている作品が両方とも鳥を飼う話というのは、
あまりにプライベートすぎはせんか、とも思う訳ですよ。
プライベートを淡々と描けるのも素質ではあると思いますよ。
好き嫌いを云えば「ぴっぴら帳」も「こっこさん」も好きなんですが。
とくに姉に対する視点の醒め具合が。
「もっけ」の檜原姉妹みたく設計図の消し残し感を感じさせない。
それをもって男と女の差だと、むべ山風を嵐と云うがごとき適。

[2005年4月8日 9時26分34秒]

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