記事タイトル:宇宙のふぁんたじー2 


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お名前: ななかん   
またひとつ、既知宇宙に驚くべき現実観測される?

『銀河系外部へ高速移動中の星を発見』
Amit Asaravala
 ハーバード・スミソニアン宇宙物理学研究所の天文学者が、時速250万キロメートル近くの速度で
銀河系から遠ざかっている、太陽の3倍の大きさの星(写真)を発見した。

 銀河系の中心部に位置していたこの星が、これほどの高速で銀河系からはじき出されようとしている理由
としては、ブラックホールの引力が考えられている。かつては一緒に移動していた伴星が、ブラックホール
によって軌道にとらわれるいっぽうで、この星は速度を増加させられた可能性がある。

 この星を見つけた研究チームの一員で、ハーバード・スミソニアン宇宙物理学研究所の研究員のウォーレン・
ブラウン博士によると、史上初となる今回の発見は、高速移動する星の存在を予測していた既存の理論を裏
づけるだけでなく、銀河系の中心部にブラックホールがあるとする認識を強化するものでもあるという。

 「確かにこれはわれわれの仮説に過ぎないが、これほど高速で移動する星について他によい説明が浮かば
ない。1つの星がこれだけの速度を得るには、より強力な物体から力を得るしかない。たとえば、ブラック
ホールなどだ」とブラウン博士。

 この星は現在、地球から18万光年の距離にある。ブラウン博士らは、その軌道から予測して、この星は
銀河系を飛び出し、広大な宇宙空間を超高速で駆け抜け、最後は燃え尽きるとしている。

 「銀河と銀河の間の空間には、本当に何もない。しばらくの間、この星からは美しい銀河系の姿が見える
ことだろう。そして、ある時点が来れば、夜空には大きな銀河がいくつか見られるはずだ。しかし、銀河以
外の部分はすべて真っ暗闇だろう」とブラウン博士は語った。

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[日本語版:米井香織/長谷 睦]

[2005年3月8日 9時20分12秒]

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