記事タイトル:「ハウルの動く城」を鑑賞する。 


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お名前: ななかん
「ハウルの動く城」
「ハウルの動く城」

プラタナスの枯葉舞う冬の道、では粉々になった葉っぱが目に入って痛いのです。

面白かった。
一体に一般のみなさんは宮崎駿に何を求めているのだろう。
「紅の豚」と「千と千尋の神隠し」がオッケーな人には無問題やと思われ。
「千〜」が許せて、「ハウル」が許せんという人にはそもそも児童文学を
読む資質に欠けるのでは。
原作のニュアンスが汲み取られてない、とお怒りの人。
すいません、原作読んでないのでコメントする資格ないんですが、
宮崎駿という鬼畜に噛まれたと思ってあきらめてください。

これを評価すべきかどうか悩んでいるナカダカヅオな人は、
悩むくらいなら切り捨てるべきです。心あるエンタテイナーは「ラピュタ」の
段階で捨ててます。

それでも大ヒットを飛ばしたのは、むしろその後の作品群やからこれを切り捨てる
のは大衆の動向を軽んじる事になると、己の価値観の基準を心配するのなら、
あえて云おう、大衆とは淫売のようなものであると。

そんな一人上手はさておいて、作品的には全然オッケーな私でも、ジブリスタジオの
全体的ポテンシャルの低下は、大いに心配です。
高坂希太郎さんは頑張ったのだと思うのですが、この作品には不向きだったのでは。
一番の問題は原画マンがミヤさんのタイミングを理解出来ていない点です。
今までなら生理的に合わないタイミングは、ミヤさん自分で修正してしまっていたと
思うのですが、最早体力的にそれが出来なくなり、画面のコントロールが失速している
と考えるのが妥当なのでは。

単なる憶測であるし、大きなお世話なのだが、云うなればこの作品は「千尋…」での
列車のシーンを拡大したもの、と捉えるべきだろう。
ミヤさんご本人はこのような描き方は、本来自分などよりもっと才能のある、それこそ
映像詩人と呼ばれるのような人であって初めて説得力を持ちうる、といささか控えめに
対処していた向きが感じられるのですが、「千尋…」でそこそこ手応えを持ったもんだから
次はこれをメインにしてみよう、てな気になったのでは。
(断って置きますが、映像詩人が商業作家より偉いと云う意味ではありませんよ。)

そして、これで世間から見限られてもよい、と。
一国の主としては無責任な態度と云えましょうが、宮崎駿とはそういう人なのだと
思いたいのであります。
もう少し齢を重ねれば、無責任に振る舞っていても人道にもとることなど無くなると
聞きます。

孔子も70にして従心に至る、と申しております。
手塚さんは50にして(知命)寿命を知った訳ですか。

[2004年11月25日 15時9分15秒]

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