「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」を観てしまいました。

「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」を観てしまいました。
ご存知の方はご存知の様に、後ろに2199と付くのは
出渕 裕監督による翻案新作のTVシリーズ。その映画版ですね。
再編集版でなく新たに物語を起こしたとの事で行ってきましたが、
以下ネタバレあり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤマトが地球に帰ってない!
マゼラン雲を出たとこだって?
その後の話ではないんかいッ!

と云う事は…うわぁ沖田がまだ生きている。
古代守が居る様な気がするって、居るわいな!

ってそう云う話じゃないんだな。
冒頭に空間騎兵隊の斉藤が出てくるから
てっきり「さらば」的な話かと思ったら…。

この話の中ではガミラスとヤマトは講和しているので、
ほぼ無傷で残ったガミラス基幹艦隊と交戦せんで済む。
そこが出渕版で嫌なトコのひとつだったのだけど、
出て来たじゃないかッ。ヤマトを許さぬ漢が!
お前、生きとったんかい、バーガー少佐!

そして不穏な新兵器を携えたガトランティスの先遣隊。
ははん、ここはバーガー艦隊とヤマトが共闘するな。

この妙にものわかりのいい古代進もイヤなトコのひとつ。
古代のダメなとこはみんな南部が背たろうてて気の毒。

ああ、これは「スタートレック カーンの逆襲」と
「ミスター・スポックを探せ!」なんだな。
額に特徴のあるガトランティスの描写なんか
クリンゴンそのままじゃないか。立ち位置的には
ロミュランだけど。

宇宙人です、と云う記号に肌の色を変えるのは
お手軽な描写で、顔にドーランを塗りたくって
済ましていたのは宇宙大作戦の頃からそうでした。
ガミラス人やゼンドラーディ人の肌の色が違うのも
その流れでしょう。
でも日本では敵であるガミラス人の悲痛を描き、
ゼンドラーディ人に至っては最終的には味方に
なってくれます。
スタートレックでクリンゴンが士官として登場する、
ネクストジェネレーションが1987年制作。
世界的にもそこそこヒットした超時空要塞マクロス
愛・おぼえていますかが1984年制作なので、日本通
でもあったジーン・ロッデンベリーはこれを観ていた
のではないかと勝手に思い込んでいます。

生まれる事を製造と云い、生活とは戦争そのものだった
ゼンドラーディが、文化を知って地球人に味方してくれる、
この映画のクライマックスはとんでもないカタルシスが
ありました。

強敵が頼もしい同胞となる、まさに未知の世界です。

七色星団で信頼するエレク・ドメルと共に死ぬ覚悟で
臨んだ艦隊戦。無駄に生き残ったと悔やむバーガー少佐は
果たして宿敵ヤマトを前にして何を思うか。

戦馬鹿が死地を見つける、的な話は泣けますわい。
しかもその馬鹿に戦以外の生き方を示す。

正直沖田艦長が艦隊戦を前に病床から立ち上がった時は、
バーガー艦隊を撃てと命ずるのかとハラハラしましたが、
ロケットアンカーによる艦艇振り回しとか新TVシリーズでは
カットされた旧シリーズの名場面も再現し、あっちこっちに
いやらしい気配りを見せる出渕監督でした。

だから面白かったですって!


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「インターステラー」を観てきました。

月末に「ベイマックス」が封切られると云うので
「インターステラー」を観てきました。
えっと…出来の悪い「惑星ソラリス」?
そう云えばクリストファー・ノーラン監督の映画、初めて見たな…。
いや悪い映画ではなかった…。何が噛み合わないのかな。
ハンス・ジマーさんの無闇に感動的な劇伴?
冒頭のインド空軍のドローン…どうもあれが気になって。
前世紀のテクノロジーが失われつつあるエピソード。
なんか他に描き様はないものかと。

以下いささかネタバレ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、親切な宇宙人は居なかったって話だよね。
ワームホールを開いたのも無限図書館を開設したのも。
同一時空に同程度の文明が存在する可能性は希有に近い、
と云う計算があるそうで、そうでない場合を考えると、
相手が時間を超越した五次元人、もしくは元地球人と云う。
つまりここで云う「愛」はクーパーやマーフィやブランドや
マンのそれと「彼ら」の動機が一緒なのだと。

「惑星ソラリス」はタルコフスキーさんの映画としては
みっともないくらい噛み合わない映画で、であるが故に
一般的でもあるのだけど、あの映画をダメにしている
科学がここでは全面肯定されている。
ブランド教授やマン博士の様に、使い方を間違っている
例も描かれてはいるけれど、科学的思考が人類を救うのだ、
とする信頼に揺らぎはない。

パル版「地球最後の日」では巨大遊星の接近で住めなくなる地球を
捨てて新天地へ向かうロケットに頼もしさを覚えたものですが、
こうもあっけらかんと見捨てられると…。

そもそも砂をまき散らすストームは温暖化の結果なんじゃないの?
農作物に蔓延する疫病も実は遺伝子操作の結果だったり?
「俺たち農夫は」とのたまうクーパーがドローンを仕留める為に
トウモロコシを4WDでなぎ倒して行く姿は、とても食料危機で
戦争まで起こした人達の価値観と思えません。

ユーモアを解するかの様な超AIを置き去りにして観測させるとか、
おいしそうなネタがあれやこれやと散りばめられてても、
己の信条を微塵も疑わない、実にアンクルサムなクーパーが
かなりの部分を台無しにしてる。

あと秒針のモールスで父の帰還を悟ったマーフィが兄を
抱きしめるシーン、あそこで殺されてもおかしくないと
思うのですが、全人生をプランAの実行に捧げた彼女の
末期に涙したので、許したいと思います。

いや、だから面白かった、ですって。


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「GODZILLA ゴジラ」を鑑賞する。

…これは「ゴジラ」と云うよりは「ゴジラの逆襲」なのでは…。
ゴジラの追っかけをしてるモナークと云う組織のことをもっと知りたい。
面白かったかと問われれば面白かったが、怪獣はパシフィック・リムの
方が怖かったかなぁ…。もうちょっと整理して欲しかったなぁ。

以下いささかネタバレ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かつてのエメリッヒ版と違い、唯物主義のアメリカを批判するのは
諧謔にあふれたフランス人ではなく、渡辺謙さん扮するその名も芹沢だ!
キリスト世界では神はヤハウェただ一柱だから、水爆でも死なない
生物界の頂点ゴジラを神とか王とか呼ぶのはおかしい気もするが、
ここでは太平洋艦隊の提督ですらそこに疑義を差し挟まない。
アメリカも大らかになったものである。

ゴジラ映画と云えば大活躍する日本の防衛軍だが、アメリカ映画である
今作で、そんなおいしいところは日本に持って行かせない。
モナークが秘密裏に接収した怪獣ムトーの逃走を理由に静岡を米軍が占拠。
日米安保はどうなっているのだろう。
怪獣ムトーのECMで虎の子の電子戦戦闘機が木の葉の様に落ち、
誘導ミサイルも使えず、長年の訓練で鍛えたプロフェッショナルが
あっさりと殺戮されていく快感。
一体この損耗を埋め戻すのに何年かかることか。
対ECM装備の原潜なら海中から狙えたんじゃないかなぁ?

怪獣と対峙する前線が壊滅するのは一作目からのお約束。
大怪獣に対する人間の無力感を否が応でも感じさせる。
初代では避難してゴジラの進軍をただ眺めるしかない市民と
燃える街を見てちくしょう!ちくしょう!と泣く少年のつぶやき。
今作ではムトーとゴジラがバトってる現場へ落下傘降下する
特殊部隊のちっぽけさが印象的でした。
どれほど無力であろうとも、
一歩でも前進する気概が、実にアメリカ的でいいな。

しかしもう少し話が整理出来ないものだろうか。
芹沢は被ばく三世らしいのにゴジラに心酔してて、話を引っ張ってくれない。
妻を亡くして真相追求に人生を賭す技師ブロディは中盤で死んじゃうし。

ガメラは守護神らしいので人間を意識してても構わないのだけど、
ゴジラには都市とか人間の営みとかまったく意に介さない傲岸さが欲しい。
ゴジラが他の怪獣を目の敵にするのはただ単に目障りだから!

なるほどアメリカとは相性悪そうだ。


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「思い出のマーニー」を鑑賞する。

「思い出のマーニー」
「思い出のマーニー」
月末にはゴジラが公開されると云うのでその前に観てきました。
ホラー映画なの?といささか怖い想像を致してましたが、昔
NHKでやってた少年ジュブナイルシリーズが好きな人にはワクワク
だったんじゃないかな。

以下ネタバレ在り。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

米林監督は二作目も実に細かい演出でプレッシャーを感じさせませんでした。
すでにベテランの風格です。ミステリでもいけるんじゃないかな。

が、やはり脚本が今ひとつ弱い…。

事実の開陳から行方不明の孫の行く末を描いたタイミングは見事でしたが、
どうもその幻想を描くにあたり、入り江の村の現実感が足りない。
と思うのはやはり村人と杏奈の関係性、とくに村の子供達、チームリーダー
信子との対立が通り一遍だったから。何度も行き倒れてる杏奈の素行を見て
なんとも思わない大岩夫妻は理解があると云うより呑気なだけにしか思えない。
札幌での孤独感がこの村でも再現される恐怖、何よりそれが自分自身の態度の
結果だと弁えている杏奈のどんづまり感がしっかり出て来ないと湿地での幻想が
救いに繋がって来ない。
…そこは了解してるから村での描写が細かいのだろうけど、なんか現実感に
成長しないんですよ。久子さんとかいらなかったんじゃないかな…。

謎の廃屋で出会った不思議な少女、幻想だ、想像の産物だ、と思いながら
重ねる逢瀬。
信頼する友の裏切りと和解。
あそこはやはり事前に信子との和解を入れて欲しかった。
信子なら怒りながら許してくれたろう。
あのデカい顔で腕組みしながら「許す!」と。
そう宣言する姿を描いていてくれたら、
杏奈がマーニーに与える許しにも説得力が出てくる。
誰よりも大切な友だ。裏切りに怒りながら仁王立ちで許せたろう。

独りだと思ってた、みんなわたしを置いて行くと。
でもそうじゃなかった。
怒ってくれる人、心配してくれる人、愛してくれる人に包まれてた。
それが事実の開陳で一挙に一本に繋がる感動!
それは悟りを得たかの様な心境だったろう!

あと一歩が足らなかった。
まぁわたしが読み取れなかっただけかも知れないと云う不安は置いといて。


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評判の「アナと雪の女王」を観て来ました。

「アナと雪の女王」
「アナと雪の女王」

両脇をちっちゃい子供に囲まれ、子供臭い匂いに包まれて、
なんだか幸せな気分に浸れました。
わたし映画を観るときはビールを欠かさないんですが、
さすがに今回は控えましたよ、ええ。
また両脇のお子さんがとっても行儀よくて、映画に集中してるし、
変な雪だるまが出て来たら「アハハ!」って反応がストレート!

なのに!その保護者ときたらッ。
上映中ずっとしゃべってるし、ああ映画に興味のないPTAなんだな、
と思いきやピエール瀧とかラプンツェルがどうのとか云ってるし、
ディズヲタの風上にも置けん!自分の子供を見習いなさい!

さて映画の件ですが、うむ、面白かったですよ。
以下ネタバレあり。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ハンス王子がね…。
近頃のディズニーは昔なら問答無用で葬り去っていた魔女や悪人の側の
事情とか描いてて、ああアメリカ人でも学ぶんだなぁと感心していたのに、
なんであんなに下衆にしてしまうのかと…。
末っ子の孤独は嘘ではなかったんじゃないのかなぁ。
アナから任されたアレンデール王国で、城を開放して毛布や食事を配った
のは良い治政者たろうと願ってたからなんじゃないのか。
むしろキスしたけどエルサの氷の欠片を溶かせなくて愕然とする、でも
よかったんじゃないのかなぁ。
今回のこの脚本だってアンデルセンの雪の女王は誰にも救われないのを
なんとかしたかったんじゃないのかしら。
だからあの強かったゲルダを女王の妹にしてその救いを敷衍したかった
んじゃないのかしら。
誰か悪い奴が居て、そいつを倒せばハッピーエンド!じゃなぁ。

まぁ文句はその辺にして、アナとエルサの姉妹は造形が素晴らしく、
まるでブロードウェイミュージカルみたいなデュエットは、
アカデミー賞もなるほどの出来映えでした。
アナはそばかすがあるのですが、ドレスを着ると肩の辺りにも
そばかす散ってるのがポイント高かったですねッ。

ディズニーのミュージカルが嫌いなP・L・トラヴァースな人でなければ
評価高いんじゃないでしょうか。
きっとメインスタッフはもうみんな自分より年下なんだろうな…。

併映されてたミニー救出作戦と云う短編がまた良い出来でしてね。
手塚のおんぼろフィルムを彷彿とさせました。
とりあえずソコは云っときたいですね。


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「ウォルト・ディズニーの約束」を鑑賞する。

「ウォルト・ディズニーの約束」パンフ
「ウォルト・ディズニーの約束」

アナと雪の女王を観ようかと行ってみたけど
随分混んでたので横のこの映画を。
映画「メリー・ポピンズ」の舞台裏。
原作者パメラ・トラヴァースとウォルトとの確執。

ウォルト・ディズニーって本人以外でフィクションは
初めてなんじゃないかしら…と思ったらやっぱりそうらしい。

うむ、素晴らしかった。
いい映画は脚本がいい。
脚本がいい映画は人物に人生がある。
60年代アメリカの美術も素晴らしかった。

エマ・トンプソン演じるこのトラヴァースが良かった。
英国流を鼻にかける嫌みな女史を見事に演じている。
トム・ハンクス演じるウォルト・ディズニーも良かった。
資料などに残るウォルトの抑揚を良く掴んでいる。
脇を固める俳優陣もいい。とくにお調子者の運転手ラルフ。
パメラのお父さんやディズニー映画を音楽で支えるシャーマン兄弟。

なんかこのスタッフで手塚治虫とかやってくれんかなー。
目を爛々と輝かせた石森とか藤子とかが椎名町にやってくるの。

監督ジョン・リー・ハンコックは初めて知る人だけど、
もとは弁護士をされていたらしい。脚本を読んで監督を熱望。
脚本のケリー・マーセルはもと俳優でリライト担当、
同じ脚本のスー・スミスが本編な訳だが、
それはトラヴァースの伝記を映画にでけんかと云う
イアン・コリーの企画によるものだった。

このきっかけから完成に至るまでがまたなんとも映画的でいい。
世界中で愛される「メリー・ポピンズ」
その生みの親であるトラヴァースのこだわり。
キャラクタに魅了され映画化を念願するディズニー。
そしてそのふたりの確執を映画にしようと奔走するスタッフ。

原題は「SAVING Mr.BANKS」と云う。
直訳すれば「銀行氏の救い」かな。
バンクス氏はもちろんメリー・ポピンズが
やってくるあの銀行家のバンクス氏のことだ。

もうね、このタイトルだけで愛があふれてくるね。


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「KICK-ASSジャスティス・フォーエバー」を鑑賞する。

「キック・アス:ジャスティスフォーエバー」パンフ
「キック・アス:ジャスティスフォーエバー」

基本的に焼き直しだったけど、正しい続編と云える。
以下ネタバレにつき注意。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
デイブが貧相なコミックヲタじゃなくなってるンだもんよ。
すんごいマッチョ。
なんだけど相変わらず弱い。
レッドミストが今回の敵役として悪党軍団を率いているんだけど、
別にダミコファミリーを継いだとかじゃなくてただのチンピラ集団。
ファミリーは叔父が牛耳っており、そいつはむしろクリスの暴走を煙たがってる。
だから話の構造としては規模が小さくなってるのね。
クリスが雇う殺し屋連中は漫画っぽくて笑えるけど。

前回の騒動の後、町にはキックアスに触発された自称ヒーローが溢れ返ってるが
本物の修羅場を見てしまったデイブは「危ないから」と云う理由で自粛している。

おい!止めてんじゃないよ、と思ってたらさすがお調子者、
やっぱり我慢ならず、ヒットガールに指南をお願いする。
ビッグダディの薫陶よろしきヒットガールの特訓は本式で、
デイブはメキメキ身体が出来上がって行く。

しかしヒットガールとして活動している事を養父に知られたミンディは、
普通の暮らしを望む養父の願いを受け入れ、デイブを突き放す。

取り残されたデイブはまたキックアスとして町のパトロールを始めるが、
それが死と隣り合わせであることを知っているのでパートナーを探す。
FBだかLINEだかで連絡を取ったドクターグラビティに紹介され、ヒーローの
互助会ジャスティスフォーエバーに入会するキックアスであった。

…なんか違う。
いや展開自然だし、カットも上手いから観てられるけど、違う!
あの後はきっとこうだろう、みたいな線をきっちり追っかけてくれるが、
驚きがない。何よりヒーローと云うものに対するあこがれがない。

その辺はジャスティスフォーエバーを主催する星条旗大佐(なんとジム・キャリーだ!)
がキックアスに成り代わって引っ張ってくれるが、彼の正義はとても一方的。
でも誰も…デイブですらそこを疑わないんだよね…。

ヒットガールの殺陣は今回も本気で、殺し屋に拉致られたキックアスを救うための
格闘戦は手に汗握りました。
またクリスに雇われたロシア女の殺し屋マザーロシアの馬鹿馬鹿しさは一級品。
クリスことマザーファッカーはレッドミスト以下の情けなさでキッチリ
役どころを押さえてくれました。
ハイスクールライフをエンジョイするんだと
普通の娘を演じようとするミンディとか、
子を思うデイブパパの献身にはこころ打たれましたし、
町に必要なのは仮面の青二才ではない、と云うラストは、
まぁ願ってた結末です。

でもなぁ、やっぱり孤独にそそり立つヒーローの背中…
その輝きを期待したいんだよ、いつの時代も。


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「劇場版TIGER&BUNNY The Rising」を鑑賞する。

「タイガー&バニーThe Rising」パンフ
「劇場版タイガー&バニー:ライジング」
配給:松竹/ティ・ジョイ
制作:サンライズ
原作:サンライズ
脚本:西田征史
監督:米たにヨシトモ
2014年2月8日封切り

今月末には待望の「キックアス2」も封切られると云うので、
タイガー&バニー劇場版第二作目を観て来ました。

制作サンライズ、監督は米たにヨシトモさん。
あれ?さとうけいいちさんじゃないんだ。

物語はTVシリーズの後日譚で完全新作。
二部リーグヒーローとして復活したタイガー&バーナビーだったが、
NEXT能力が減衰している虎徹と違ってバーナビーは一部リーグヒーローとして
十分やっていける現役ヒーロー。自分と居ることがバーナビーの将来を
閉ざしているのではないかと思い悩む虎徹。そこへマーベリックの後がまとして
アポロンメディアのCEOに就任したシュナイダーから一部リーグ復帰の打診が来る…。

これはネタバレと云っていいのかどうか、

まず今回の物語はウロボロスの話ではない。
またルナティックと虎徹の因縁は解決しない。
さらにシュテルンビルト建設に関して今まで
触れられなかった昔ばなしが挿入されている。

以上の点で減点にならないのであれば、本作は十二分に楽しめる娯楽映画である。

特に虎徹とバーナビーのこころの移り変わりが丁寧に描かれているし、
他のヒーロー達の描写も盛りだくさんだし、本編の縦糸スーパーヴィランの背景も
唐突とは云え、きっちりしている。
タイトルの元ネタになった「バットマン・ライジング」を観てないから
比べ様はないけれど、T&Bのファンには嬉しい映画になったんじゃないかな。

TVシリーズ同様に本作でも虎徹を通して、ヒーローとは何かが語られる。
特別な能力なんか無くったって、その心根がすでにヒーローなんだよ。
そこはキックアスとも通底していると思う。

それだけに真っ向対立するルナティックとの正面対決が観たいんですな。
三作目があるかどうかわかりませんが、期待したい所です。


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「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」を鑑賞する。

「アイドルマスター輝きの向こう側へ!」パンフ
「アイドルマスター輝きの向こう側へ!」
配給:アニプレックス
制作:A-1 Pictures
原作:バンダイナムコゲームス
脚本:錦織敦史/高橋龍也
監督:錦織敦史
2014年1月25日封切り

今日は「ゼログラヴィティ」を観ようと映画館へ行ったが、
すでに公開終了していて「アイドル@マスター輝きの向こう側へ!」を
観て来た。

うむ。良かったんじゃないかな。

本編はTVアニメ版の後日譚。彼女らもすっかり売れっ子になってて、
メンバーの中には海外から引きが入る娘も居る。
そんな中、横浜アリーナっぽい会場での総出演ライブの企画。
何万人も入る小屋での開催に、バックダンサーとして
ミリオンライブの面々も参加するが、まだ駆け出しの彼女らは
キャリアを重ねて立派になったアイマスメンバーのハードさに付いて行けず…。

アイドルマスターの魅力と云えば、窪岡俊之さんの生き生きとしたデザイン、
そしてメンバーの群舞ですが、TVアニメでは手書きのタイミング全開で
大変魅力的だった群舞が今回は流行りのCGに。カメラはグルグル廻りますが、
ダンスの魅力と云う点ではちょっと平坦。CGで頑張って来たプリキュアのEDに
一歩遅れをとった感です。

踊りと云えば東映には森やすじさんと云う大変な上手な方がいらっしゃいましたが、
わたしどもに衝撃的だったのがTVアニメ「うる星やつら」のOP、ED。
南家こうじさんと云うアメリカンな絵を描かれる方の、あの流麗なダンス!
近年ではやはり「涼宮ハルヒの憂鬱」のEDでの見事な群舞でしょう。
実際あの後辺りから困難な群舞シーンに挑戦する作品がグっと増えた気がします。
マクロスフロンテイア、ラブライブ、AKB0048など群舞そのものを売りにする
作品も増えた中、その先鞭の一端を担ったこの作品で、そこが落ちるのはちとつらい。

とは言えTV版ではその無名時代から描かれて来たアイマスメンバーの成長ぶりに、
実の娘のソレを眺める様な感慨を覚えました。
まだ若い彼女らがこれからどんな苦難と屈辱を味わうのかと思うと765(ナムコ)プロ
の将来も危ぶまれますが、宝塚歌劇団の様に強い絆で結ばれた彼女らなら、存外
洋々と乗り切るかもしれません。

しかし貴音さんの正体が描かれる話はあるのかなー?


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「風立ちぬ」を鑑賞する。

「風立ちぬ」パンフ
「風立ちぬ」

いい映画だった。
多分ネタバレはない。

物事に真剣に打ち込んだ経験のある人なら
みんな泣けるんじゃないかな。

宮崎駿、スタジオジブリ九作目の映画。

黒川と云う、三菱で堀越の直属の上司になる人が、
堀越の斬新な設計概念を聞いて風を感じるシーンがある。
つまんない漫画や映画だとその気持ちを隠そうとするのだけど、
部長に「面白かったなー」と問われ「はいッ、感動しました!」と
素直に認める。

映画には全編にこの風と素直さがあふれている。

愛しい人が喀血して倒れたとの報を聞いて、汽車に飛び乗る堀越。
名古屋から代々木までだ。
当時だと半日以上かかったろう。
汽車の中でやり残しの構造計算を続ける堀越。
図面に雫が垂れる。
堀越は泣いているのだ。
だが計算の手は止まる事がない。

なんという一途。
なんという情熱か。

宮崎アニメの抱擁シーンはいつも情熱的なんだけど、
今回観ててふっと既視感を覚えたのが戦後のイタリア映画。
離ればなれの恋人達が骨も砕けよとばかりにヒシっと抱き合うイメージ。

またイタリアの航空技術者ジャンニ・カプロニがいい役で出てくるンだ。

良かったなぁ。
自民党が圧勝するなどの暗い世相を忘れさせて頂きました。
この順番で本当に良かった。

あとせっかく東宝なのだから「庵野秀明(新人)」は入れて欲しかった。


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