記事タイトル:「Imitation Lover」をクリアする。 |
エロゲーです。とくに完成度が高いとかいう訳でもありません。
が、
ある種のジュブナイル物の側面は顕れている、ような気がしました。
ここでも意思の疎通はもはや当然のごとく崩壊しており、メインのキャラクター
以外の人物は声の出る書き割りにすぎません。
理解出来ぬ相手を「宇宙人」と呼ぶところなど、今に始まったことでなく、
ナガノさんの「電波オデッセイ」などではそれは自分のことなのですが、
このお話では主に愚鈍な同級生を指しています。
「今度のテスト、カンニングさせてくれたらわたしの身体をあげる。」
と誘いをかけてきた一之瀬は派手な外見で悪評も高い女の子だった。
「ピチピチ女子高生の処女マンコだよ。」
なんの冗談か、と思いきやどうやら本当に未経験の様子。
五千円でウリをやっている、ともっぱらの評判なのに…。
主人公は勤勉だけが取り柄の冴えない男子。それも他にやる事が無いから
勉強しているという無気力少年。今までおよそ関わることなど無かった
一之瀬や学園のマドンナ桐沢先輩との「身体」だけの関係が彼のそれまでの
価値観を大きく揺るがせる。
「男女の間には所詮性欲しかない。」と言い切る嫌味なモテ男、城戸に反発
していた自分が今や心にも無い嘘をつく、自分の身体に翻弄される。
想いか行為か、などというのは青春のはしかみたいなものだから、どの世代も
必ず通る道程なのだろうけれど、この作品のなんとも切ないところは、
自分が考える程、自分が自分を理解していない、と云う点がちゃんと描かれている
ところです。エロゲーらしく、しっかりとセックスが物語のベクトルになっている
にも関わらず、否むしろセックスという行為によってこそ、他者との関係を構築していくのは
まさしく青春小説の一編。
惜しむらくはその視点が「宇宙人」たるその他の人々でも同じなのだ、というところまで
昇華しきれないところで、おりこうさんの模範解答を覗いているような、
今時のジュブナイル小説と同じような物足りなさを感じさせる。
商売としても作品としても、すごくまじめに創られている感があるだけに、もったいない。
いまひとつ、である。
[2006年4月27日 23時39分9秒]
つまらないんなら書かなきゃいいのに。
なんか思うところがあったから形にしている。
のかどうか。
ギプスがようやく盗れました。
彦十にな、役宅へすぐ来るよう、連絡(つなぎ)を、な。
[2006年5月1日 13時11分11秒]
ちゅうか、「自分はこんなに立派な人間なのに、世の中はクズしかいねぇ。」って、
おれはむしろどう育ったら、そんなに思い上がれるのか、そのほうが知りたいね。
きっと親御さんの薫陶がさぞやよろしいのでしょうな。
幸せだよね。
[2006年5月8日 21時37分28秒]