人を導く光たれ。

身も蓋もない論理的解決を提示して、なんでこんな簡単な事もわからんか!と
世を嘆く論客。
むしろなんでもっとも単純な解決を取らないかを考える方が、
作品を楽しめるし、創作の訓練にもなるだろう。
例えば、究極の兵器という問題。
防御、攻撃、何を考えるしろ、その形態は球形以外にあり得ない。
なんでこんな簡単なこともわからんか!
君が売り出し中の評論家かアマチュアならそれでもいい。
でももしメカデザイナーなら失格だ。
君は持ち込まれる究極の兵器全てを球形で押し通すのか。
企画者はデザインを求めてるのであって、宗旨は聞いていない。

余計に思える筋道が何故つくのか、その作品が何を伝えようと
しているのか、最短の解決を思いつく君なら、容易に察し得るはずだ。
その意図を理解し、もっと効果的な展開を提示すれば、
世間は君が欲して止まない賞賛を与えてくれるだろう。

ただ怒るだけの子供を卒業することを切に願う。
せっかくの宝を持ち腐れてるよ。

地平線。

心の地平線は遠くに持ちたい。
現実の事象の地平、宇宙の外側は認知不能だけど、
自分から見える世界の外に、多くの心が存在するのは
まず間違いないから。
そういう自分の立ち位置から見えない心の有り様を
慮りたい。
見えないんだから、無いと、決めつける前に。

大海嘯

激甚な大震災からそろそろ一年経ちますな。
津波の被害の大きさ、冷却出来なくなった原子炉、
まさに未曾有の危機だった訳ですが、
一年でどれほど立ち直れたものか。

わたしの一生はほぼ原子力開発の歴史と重なっておりますが、
子供の頃授業で習ったその開発史にはたじろがざるを得ませんでした。
そんなもの、果たして人間が管理出来るのかと。
出来る、やれるという。
スゴいな日本。そんな未来の事まで視野に入れとるんや。

全然そんなことありませんでした。
誰一人として覚悟を持って核を用いてなかった。

それが判っただけでも少し気持ちが楽になりました。
ああ、そんなすごい日本人なんて、居なかったんだなと。